【BL系ショートストーリー】
「L'ESPERANZA」のfz様にリクSSを頂きました!
お題: 口煩いカイとウザがるソル (18禁なし・キスOK)
↑この注文に、見事に応えて下さいましたvV
しかも黄金の聖騎士団時代…萌え死にそうです…(*´д`)ハァハァ
fz様、本当にありがとうございました!!
全国津々浦々のソルカイ甘々LOVEさん、是非ご堪能あれ~☆
*-*-*-*-*
「こんな所にいたんですか!」
聖騎士団の敷地内の中央庭園。晴れ渡る空の下、階段に腰掛け煙草を吹かしていたソルの耳に、澄んだ、しかしきつい口調の声が響く。
ソルは心の中で舌打ちした。声のした方を見なくてもわかる。声の主は、聖騎士団内でもソルとことあるごとに衝突する……というか、一方的に向こう側から突っ掛かってくる、立場的にはソルの上司の声だった。
立場的には、というのは、その上司が、ソルよりずっと年少で外見も実際の歳より幼く見えるからだ。
(ウゼェ……)
せっかく今日は任務もないからくつろいでいたのに、ソルを探しに来たということはいつものようにねちねちと口うるさく説教をするつもりなのだろう。
加えて、聖騎士団内で煙草は厳禁だ。しかしソルは常に煙草を手放さず、ソルの強さに一目置いておりその他の人間を寄せ付けない性格に怯んでいる他の団員たちはもう誰も注意する者はいなかったのだが、カイだけはしつこく忠告してくるのだった。見つかったらこれに関しても文句を言われるに違いない。
ソルが足で煙草を踏み消し煩わしげに振り向けば、カイが怒り心頭といった表情で紙切れを手に立っていた。
「探しましたよ。まったくどこにいるのかと思ったら……。今日こそは報告書を提出してもらいます!」
「あーあーわかったわかった」
ソルにとってカイはまるできゃんきゃん鳴く子犬だった。煩いことこの上ない。おとなしくしてれば可愛げもあるのにな、と思う。今も、驚くほど整った柳眉を立て、透き通った宝石のような青緑の瞳でソルを睨み付けている。しかし、この顔が時折とてつもなく無防備であどけない表情を見せることをソルは知っている。
「ソル……また煙草を吸っていたんですか!?」
カイはソルの手の中の煙草の箱に気付いたようだ。
「聖騎士団寮内で煙草は厳禁だと何度言ったらわかるんです!? 没収しますよ!」
そう言いながらカイはソルの手中に手を伸ばそうとするが、ソルはそれを制する。
「まあ待てや」
「へ?」
「俺に煙草をやめさせる方法がある」
「……なんですかそれ」
ソルの言葉に、カイは胡乱な視線を投げ掛けてくる。
「こっち来い」
カイはまったく無防備に、ソルに近付く。こういうところが小僧だよな、とソルは内心笑いたい気持ちでいっぱいだった。
カイがソルに近付いてきた瞬間、ソルはカイの後頭部を押さえ、カイに深く口づけていた。
「……んっ!? ん、んぅっ……!」
カイは全身で抵抗するがもとよりソルに力で敵うわけもない。ソルも構わず、舌でカイの唇を割り、整った歯列をなぞり、口内を蹂躙する。
できるだけいやらしく水音を立てながら舌を絡め、吸い上げると、甘ったるい、鼻にかかった吐息が零れる。唇を離すと、銀糸が唇を繋いでいた。ソルはそれを拭う。
カイの息は上がっていた。不規則に呼吸して、ソルを見る視線は、いつもの凜としたものではなくどこかぼんやりと蕩けたようなものになっている。
「これなら口寂しくないな?」
「~~~~~~!!!」
「俺が煙草やめられるようにこれからも付き合えや」
「……バカっ!!!」
顔を真っ赤にしながらもカイはソルをひっぱたこうとしたが、やすやすと腕を掴まれる。ソルはカイの身体を引き寄せ、耳元で囁いてやった。
「今日はこれだけで勘弁してやるよ」
「……この馬鹿!!」
頬を朱に染めたまま、中央庭園からカイが走り去る後ろ姿を、ソルはニヤついた目で見ていた。
これでしばらくあの次期団長候補をからかうネタには困らないだろう――そう考えてソルは含み笑いを零した。